雪が降る日は、君が迎えに来てくれる気がする。
学校に行く日も、そうでない日も、友人のかばんには大抵、大して中身の入っていない財布と煙草とライターしか入っていなかった。
自分もさして変わりはなかったが、自分と友人にとってそれ以外は必要なかったからだ。
図書室の奥のベランダ、保健室のベッド、美術室の倉庫、誰一人いないプールサイド。
我々はときに様々な場所に逃げた。
保健室のベッドのカーテンは淡いオレンジ色で、まるで本当に陽だまりの中にいるようだった。
オレンジ色のカーテンが揺れる。
君が眠るとき、長い睫毛に縁取られたその目が伏せられ、子猫のようだったことを知っている。
暖かい毛布から伸びた華奢な手が美しかったことを知っている。
こうして傷口を辿って戻らない過去を繰り返すことの何がならないのか。そんなことを決めた人間がいるのだとしたら、刺して殺してやりたい。
思ったより汚れてしまったこの手で何を払えば、この街の君の部屋で、宝石の数だけを数えられるのか。
祈りも誓いも憧れも願いも魔法も導も砕けてこの砂漠の砂の一粒となる。自分が歩み続けるこの砂漠はそうやって構成されているのだ。

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学校に行く日も、そうでない日も、友人のかばんには大抵、大して中身の入っていない財布と煙草とライターしか入っていなかった。
自分もさして変わりはなかったが、自分と友人にとってそれ以外は必要なかったからだ。
図書室の奥のベランダ、保健室のベッド、美術室の倉庫、誰一人いないプールサイド。
我々はときに様々な場所に逃げた。
保健室のベッドのカーテンは淡いオレンジ色で、まるで本当に陽だまりの中にいるようだった。
オレンジ色のカーテンが揺れる。
君が眠るとき、長い睫毛に縁取られたその目が伏せられ、子猫のようだったことを知っている。
暖かい毛布から伸びた華奢な手が美しかったことを知っている。
こうして傷口を辿って戻らない過去を繰り返すことの何がならないのか。そんなことを決めた人間がいるのだとしたら、刺して殺してやりたい。
思ったより汚れてしまったこの手で何を払えば、この街の君の部屋で、宝石の数だけを数えられるのか。
祈りも誓いも憧れも願いも魔法も導も砕けてこの砂漠の砂の一粒となる。自分が歩み続けるこの砂漠はそうやって構成されているのだ。

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